近年、書籍のデジタル化が重要な技術として着目されつつある。次世代のスキャナは、 シンプルな構成の下、手軽で高速な読み取りを実現することが求められている。 鍵となるポイントは、複数のページの書籍情報を読み取る際にいかにユーザの作業負担を減らすことができるか、 にあると考えられる。
提案する「ブックフリッピングスキャニング」は、 ユーザによる連続的なページめくり動作中に、各ページの情報を読み取る新しい技術である。
開発システムは、三次元変形と書籍表面の画像情報を同時に一つのカメラで高速に捉えるとともに、 紙の物理モデルに基づき、紙面変形を推定するものである。さらに、推定された紙面変形から、 平坦な状態に補正された書籍情報を出力する機能を備えている。